
【モスクワ=共同】ロシアのペスコフ大統領報道官は30日、トランプ米大統領が核兵器実験の開始を指示したことに関連し「もしある国が核実験のモラトリアム(一時停止)から離脱すれば、ロシアはそれに応じて行動する」と述べ、米国をけん制した。ロシアは米国から核実験実施の通告を受けていないことも明らかにした。
ペスコフ氏はトランプ氏が核実験を「他国がしている」と発言したことについて、他国が核実験をしているとの情報はないと指摘。ロシアが最近実験成功を発表した新型原子力魚雷「ポセイドン」や超長射程の原子力推進式巡航ミサイル「ブレベスニク」は核実験でないと強調し、トランプ氏に正しく情報が伝えられたことを願っていると表明した。
ロシアは2023年11月に包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を撤回した。一方でプーチン政権幹部は、米国より先に核実験を実施することはないと強調。批准撤回後もCTBTの規定は順守し、核実験に関するモラトリアムも守ると説明してきた。
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