ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=三輪恭久】31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比36ドル37セント高の4万7558ドル49セントで推移している。前日に四半期決算を発表したアマゾン・ドット・コムが上昇し、指数を支えている。半面、主力株の一角に売りが出てダウ平均は下げる場面があった。

アマゾンは一時12%あまり上昇した。30日発表の2025年7〜9月期決算は増収増益となり、売上高と1株利益が市場予想を上回った。北米事業とクラウド事業が好調だった。10〜12月期の売上高見通しは中央値が市場予想を上回ったほか、クラウド事業の成長が続くとの見方から、買いが集まっている。

前日の米株式相場はハイテク株主導で下落していた。31日の取引ではアマゾンがけん引する形で、ハイテク株の一角に買い直す動きが出ている。ダウ平均の構成銘柄ではエヌビディアも上昇している。

一方、景気敏感株や消費関連の一部には売りが出て、ダウ平均の上値を抑えている。米金融政策を巡る不透明感が根強く、積極的な買いが入りにくい。個別ではシャーウィン・ウィリアムズやビザが売られている。ホーム・デポやマクドナルド、コカ・コーラも安い。

アップルは朝高後、下落に転じた。30日発表の25年7〜9月期決算では売上高と1株利益が市場予想を上回った。10〜12月期の売上高見通しが市場予想を上回ったことも、好材料と受け止められた。半面、7〜9月期のスマートフォン「iPhone」の売上高が市場予想に届かなかったことが重荷となっている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。前日に四半期決算を発表したハードディスクドライブ(HDD)駆動装置のウエスタンデジタルが大幅に上昇している。株式分割を決めたネットフリックスも高い。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。