ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=田中俊行】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時35分現在は前週末比23ドル93セント安の4万7538ドル94セントで推移している。米政府閉鎖を巡る懸念や高値警戒感から持ち高調整の売りが出ている。半面、ハイテク株の一角に買いが入り、相場を下支えしている。

10月1日から始まった米連邦政府の一部閉鎖が続いている。政府職員の給与支払いが滞るなど政府閉鎖の長期化が米経済にマイナスの影響を与えるとの見方は根強い。ダウ平均は10月28日に最高値を付けていた。10月の月間で1000ドルあまり上昇するなど株高基調が続いていたため、目先の利益を確定する売りも出やすい。

一方、買い材料が伝わったハイテク株の上昇が目立つ。ダウ平均の構成銘柄ではアマゾン・ドット・コムが大幅高となっている。アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)がオープンAIとクラウド利用で複数年の契約を結んだと発表した。契約は380億ドル規模でクラウド事業の成長を期待した買いが優勢になった。

エヌビディアも上昇している。米商務省がエヌビディアの人工知能(AI)半導体をアラブ首長国連邦(UAE)に輸出することを許可したとマイクロソフトが明らかにし、収益拡大への思惑から買いが入った。

ダウ平均の構成銘柄ではベライゾン・コミュニケーションズやシェブロンが安い。ユナイテッドヘルス・グループやメルク、ナイキも下げている。一方、シスコシステムズやボーイング、マイクロソフトが高い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。寄り付き直後には10月29日に付けた最高値(2万3958)を上回る場面があった。

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