
【エルサレム=共同】パレスチナのイスラム組織ハマスは5日、自治区ガザの和平計画「第1段階」の合意に基づき、赤十字を通じ人質1人の遺体をイスラエルに引き渡した。首相府は6日、身元確認の結果、タンザニア人の男性と確認したと発表した。ガザに残る人質遺体は6人となった。
イスラエルメディアによると、男性は2023年10月のハマスによるイスラエル奇襲で殺害され、遺体が持ち去られていた。イスラエルもこれまでに280人以上のパレスチナ人の遺体を引き渡した。ガザ保健当局によると遺体の損傷が激しく、身元が判明したのは約80人に過ぎない。
グテレス国連事務総長は4日、中東メディアのインタビューで、ガザで治安維持を担う国際安定化部隊に「国際的な正当性」を持たせることが必要との認識を示し、トランプ米政権が目指す国連安全保障理事会での決議採択に賛意を表明した。
イスラエル軍はガザの支配地域周辺でハマス掃討作戦を続けている。イスラエルメディアは5日、ガザ最南部ラファの支配地域で多数のハマス戦闘員が地下トンネルに潜伏していると伝えた。
米国は、戦闘員が武装解除する代わりに、安全に支配地域から撤退させる案をイスラエルに提示している。軍は5日、ガザ中部で停戦合意に基づく軍の撤収ラインを越えたとして戦闘員2人を殺害したと発表した。
ガザ保健当局によると、23年10月の戦闘開始後のガザ側死者は6万8800人を超えている。
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