台湾高検や台湾法務部(法務省に相当)は18日、中国軍の指示を受けて機密情報の収集を行っていたとして、香港籍の中国人を国家安全法違反などの罪で起訴したと発表した。法務部は、台湾で機密情報の収集を行った中国人を摘発したのは2015年以来だとしている。このほか台湾軍の現役、退役軍人計6人も同罪で起訴した。

 発表によると、起訴された香港籍中国人は、ビジネスや観光の名義で何度も台湾を訪問。共に起訴された現役、退役軍人らを通じて軍事や防衛に関する機密情報を収集したほか、現役軍人に対して中国が侵攻した際に抵抗しないよう呼びかけたとされる。台湾高検はこの人物が香港籍を「隠れみの」にしていたと指摘した。

 台湾では、軍人ら中国側から金銭を受け取って機密情報を漏洩(ろうえい)したなどとして起訴されるケースが相次ぐ。頼清徳(ライチントー)総統は3月、軍事法廷制度の復活など強化策を示した。

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