
【ワシントン=野一色遥花】米商務省が19日発表した8月の貿易統計によると、モノとサービスを合わせた貿易赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は前月比23.8%減の596億ドル(約9兆3000億円)となった。トランプ米政権による関税の発動前に広がった駆け込み需要の反動で、主に産業分野の輸入が減った。

輸入は前月比で5.1%減って3404億ドルとなった。工業用資材や金地金など非通貨の金が減った。一般消費財、コンピューターや通信機器も減った。サービスの輸入は増えた。
米政権は4月に公表した相互関税のうち、各国・地域への上乗せ分の発動を一時凍結した。7月にかけて各国と交渉を続けたが、8月には多くの国に対して相互関税を課すようになった。
輸入全体は相互関税の公表前となる3月にピークを迎えた。2025年1〜8月の輸入総額は関税の影響がなかった前年同期の平均額と比べると1割ほど多い。
8月の輸出総額は0.1%増の2808億ドルだった。
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