カナダはアメリカのトランプ政権による関税措置に対抗して、ことし3月に報復関税を発動しています。

これについてカーニー首相は22日、記者会見を開き、報復関税の対象品目のうち、USMCA=『アメリカ・メキシコ・カナダ協定』の条件を満たすものについては、関税を撤廃すると明らかにしました。

この措置は来月1日から適用するとしています。

アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、アメリカ産のオレンジジュースやピーナツバター、ワインなどに課されていた関税が撤廃され、およそ210億ドル、日本円で3兆円相当が影響を受けるということです。

一方、カナダはアメリカからの自動車や鉄鋼製品などを対象にした関税については維持するとしています。

カーニー首相は「両国の製品の大部分に関して自由貿易を再構築した」と意義を強調しました。

カナダはトランプ政権の関税措置をめぐって交渉を続けていて、譲歩する姿勢を見せることで進展につなげるねらいがあるものとみられます。

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