主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれている南アフリカで22日、米国が主導するウクライナとロシアの和平案に関して欧州主要国や欧州連合(EU)、日本、カナダなど13カ国・地域の首脳が共同声明を発表した。ウクライナに不利になりかねない内容に懸念を示している。
声明は「ウクライナに平和をもたらすための米国の継続的な努力を歓迎する」とした上で、「草案は(今後の議論の)基礎となり、さらなる作業が必要だ」との認識を示した。
欧米メディアによると、和平案は28項目からなり、ウクライナが約25%を保持する東部ドネツク州などを「事実上のロシア領」として米国が承認することや、ウクライナ軍の兵力削減などが含まれるとされる。
これについて声明は、「国境は武力によって変更されてはならない」と強調。「ウクライナの軍事力に制限を設ける案には懸念があり、将来の攻撃に対してウクライナを脆弱(ぜいじゃく)にしかねない」と指摘した。
また、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟断念も盛り込まれているとされる点について、声明は「EUおよびNATOに関する要素の実施には、それぞれの加盟国の同意が不可欠だ」と釘を刺した。
声明は、G20サミットの合間にEUが主催した会合で合意された。会合に出席し、声明に署名した高市早苗首相は「ウクライナの将来は、ウクライナ自身の意思を最大限尊重し、支えていくべきだ」と述べた。
ドイツのメルツ首相によると、23日にはスイス・ジュネーブで米国とウクライナの高官協議が予定されており、協議に参加する英仏独やEUの高官らが現地入りしているという。
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