芸術の都・パリで、地下鉄を音楽の舞台に変えて、新たな才能を発掘するユニークな取り組みが行われています。
地下鉄の構内を歩くと聞こえてくる歌声。
パリでは日常の光景となっていますが、誰でも演奏できるわけではありません。
“メトロの音楽家”と名付けられた公認のミュージシャンだけがこの場に立つことができます。
パリの地下鉄で演奏するためのオーディションの倍率は3倍を超えているということです。
パリ交通公団が30年ほど前に文化事業として始めたこの取り組み。
オーディションは年2回実施され、今回は1000人ほどが挑戦。
国籍・年齢は問わず合格した人だけが駅の構内で演奏できます。
この日、初めて挑戦したソフィ・シランさん(46)。
ルーパーという機材を器用に使って歌を紡ぎ、見事合格しました。
11月21日、ソフィさんが舞台に選んだのはパリ中心部の駅です。
足を止めて聴き入る人や動画を撮る人、時にはダンスをする人も。
地下鉄の空間が一瞬でライブ会場に変わりました。
市民:
(ミュージシャンが)地下鉄に魅力を添えてくれる。まるで魔法のよう。
ソフィさんは「“伝えることができる”のが面白い。できる限り幸せや音楽を広めたいと思います」と話しました。
パリの地下鉄は、今日も新しい才能のステージとなっています。
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