アフガニスタンを実効支配するイスラム主義勢力タリバンの報道官は25日、同日午前0時ごろ、同国東部の3カ所にパキスタンによる空爆があり、子供9人を含む10人が死亡したと発表した。

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 一方、パキスタンでは24日、アフガン国境に近い北西部ペシャワルにある治安組織の本部に自爆攻撃があり、隊員3人が死亡。反政府勢力パキスタン・タリバン運動(TTP)の一派が犯行声明を出していた。パキスタン当局はタリバンがTTPをアフガン領内に保護していると繰り返し批判しており、ペシャワルの爆発に対する報復に踏み切った可能性がある。

 タリバンのムジャヒド報道官によると、空爆は東部の3州であり、このうちホースト州で民家を直撃し、子供9人と女性1人が死亡したという。同報道官はXへの投稿で「アフガニスタンの主権に対する攻撃だ。しかるべき時に報復する」と明言した。

 パキスタン軍とタリバンは今年10月、国境を挟んだ広い地域で交戦し、双方あわせて200人以上が死亡した。カタールなどの仲介で停戦合意したものの、詳細を詰めるためトルコで行われた協議が決裂していた。今回の事態をきっかけに報復の連鎖が続く懸念がある。

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