がれきに囲まれながら暮らすガザの人々(24日、ガザ南部ハンユニス)=ロイター

【エルサレム=共同】パレスチナ自治区ガザで支援物資を配給してきた米国とイスラエル主導の「ガザ人道財団(GHF)」は24日、活動を終えたと発表した。5月下旬の配給開始後、配給拠点周辺でイスラエル軍による発砲で住民の死傷者が続出し、物議を醸していた。米国が停戦監視のためイスラエルに創設した軍民調整センターが支援を引き継ぐ。

イスラエルは3月にガザへの物資搬入を全面的に停止し、人道状況が急速に悪化。配給拠点に住民が殺到して混乱となり、発砲が繰り返された。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、9月上旬時点で配給拠点や物資の輸送ルート沿いで2100人以上が死亡した。

財団は、1億8700万食の食料を配給し、イスラム組織ハマスに略奪もされなかったと主張した。ロイター通信はガザ住民200万人に対し、1日1食にも満たない量だと指摘した。

冬で雨期となったガザでは25日、激しい雨が降った。14日にも雨で住民が避難生活を送る多くのテントが浸水している。

ガザでの散発的な攻撃を続けるイスラエル軍は24日、北部の軍支配地域に入ったとして2人を殺害したと発表した。ガザ保健当局は25日、停戦発効後のガザ側死者が345人になったと明らかにした。2023年10月の戦闘開始後の死者は6万9775人になった。

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