クーデターを主導し、暫定大統領就任を宣言した軍のオルタ・インタ将軍(27日、ギニアビサウ)=ロイター

【ナイロビ=共同】西アフリカ・セネガルの外交当局は27日、X(旧ツイッター)で、クーデターが起きた隣国ギニアビサウのウマロ・シソコ・エンバロ大統領が出国し、セネガルに到着したと発表した。クーデターを主導し、暫定大統領就任を宣言した軍のオルタ・インタ将軍は27日に演説し、民政移行への期限は「1年だ」と表明した。国営テレビが報じた。

ギニアビサウの軍幹部は26日、憲法を停止し、権力を掌握したと主張。インタ氏は27日の演説で、23日に実施された大統領選を巡り「ギニアビサウの民主主義を掌握しようとする企てがあった」と説明した。

ギニアビサウは人口約220万人。大西洋に面し、南米から欧州に密輸される麻薬の中継地として知られる。1970年代前半にポルトガルから独立した後、複数回のクーデターが起きている。

アフリカ連合(AU)のユスフ委員長は26日付の声明で「対話と法に基づく安定の回復」を要求した。国連のドゥジャリク事務総長報道官も「深刻な懸念」を示した。

西アフリカでは近年、マリやニジェール、ブルキナファソでクーデターが相次いでいる。いずれもロシアとの連携を強化している。

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