トランプ政権がホワイトハウスに掲示した歴代大統領の肖像で、バイデン氏は顔写真でなくオートペンの写真になっている=AP

【ワシントン=芦塚智子】トランプ米大統領は28日、SNSへの投稿で、バイデン前大統領がオートペン(署名機)を使って署名した大統領令などの文書をすべて「取り消す」と述べた。

トランプ氏は、バイデン氏がオートペンを使って署名した文書はおよそ92%に上ると根拠を示さずに指摘した。「バイデンを取り巻く過激左派の精神障害者たちが、彼から大統領職を奪った」と主張。側近らによるオートペンの使用は違法だとして、バイデン氏が直接署名したもの以外はすべて無効にすると表明した。

バイデン氏はオートペンによる署名には関与していなかったとも述べ「彼が関与したと言うならば、偽証罪に問われるだろう」と主張した。

米メディアによると、オートペンは故・ケネディ元大統領やオバマ元大統領など歴代大統領も使用していた。

米司法省は2005年に、法案の成立のために「大統領が法案に自ら物理的に署名する必要はない」とし「例えばオートペンなどで部下に署名を指示する」ことで署名することができるとの見解を示している。

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