
【パリ=北松円香】欧州航空大手エアバスは28日、主力機A320系の航空機のデータに異常が生じる可能性があると発表した。仏メディアによると約6000機を対象に顧客に直ちに運航を停止するよう求めた。仏エールフランス航空など航空各社が相次ぎ欠航を決めた。
エアバスの28日の発表によると「強い太陽光の影響で飛行制御に不可欠なデータが損傷する恐れがある」という。顧客に直ちに対策を取るよう要請し、必要なハードウエアやソフトウエアの保護を実施するとした。運行に支障が出る恐れがあるとの認識を示した。
仏AFP通信によると対象は6000機で、大半はソフトウエアのアップデートが数時間で終わる。1000機はハードウエアの交換に数週間かかる恐れがある。
異常が生じているのは仏タレス製の計算機だが、タレスは自社の責任範囲ではないソフトウエアに原因があるとしているという。
今回の運行停止要請は、10月末に生じたA320機の異常を受けた調査が発端だ。格安航空会社(LCC)のジェットブルー航空の航空機がメキシコ南部のカンクンと米東部ニュージャージー州ニューアーク間を飛行中に急降下し、緊急着陸していた。
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