
【モスクワ=共同】黒海に面したロシア南部ノボロシースクの原油積み出しターミナルで29日未明、ウクライナ軍の無人艇による攻撃があり、カザフスタン産原油を輸出する「カスピ海パイプラインコンソーシアム(CPC)」の係船施設が激しく損傷した。CPC広報部が発表した。
この攻撃を受け、カザフ政府は原油輸出を代替ルートに迂回させる方針を決めた。ロシア南部の主要港であるノボロシースクでは9月にもCPC事務所が無人機攻撃を受けて負傷者が出るなどウクライナ軍の度重なる攻撃対象となっている。
カザフのエネルギー省は29日、純粋な民間インフラへの攻撃は許しがたいとのコメントを発表。「CPCは国際的なエネルギープロジェクトであり、その施設への武力行使は世界のエネルギー安全保障に直接的なリスクをもたらす」と主張した。
CPCにはロシア国営石油パイプライン会社トランスネフチや、カザフの国営石油会社カズムナイガス、米石油メジャーのシェブロンなどが出資している。
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