【NQNニューヨーク=横内理恵】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比31ドル96セント安の4万7850ドル94セントだった。最高値に近づいており、利益確定の売りが出やすかった。半面、米利下げ期待が投資家心理を支え、ダウ平均は上げる場面もあった。

米連邦準備理事会(FRB)が来週開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを決めるとの見方が強まっており、ダウ平均は直近の安値を付けた11月20日から前日までに2100ドルあまり上昇した。11月12日に付けた過去最高値(4万8254ドル)が視野に入っており、短期的な割高感や過熱感が相場の重荷となった。

ダウ平均は午後に190ドルほど下げる場面があった。代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインが午後に9万3000ドル近辺から一時9万1000ドル近辺まで短時間に水準を切り下げた。投資家がリスク回避に動いたとみられ、株式にも売りが出た。米長期金利が午後に上昇基調を強めたのも株式の相対的な割高感につながった。

半面、朝方は主力株に買いが先行し、ダウ平均は一時160ドルあまり上昇した。3日夕に発表した四半期決算とあわせて通期見通しを上方修正したセールスフォースの上昇などが指数を支えた。

そのほかのダウ平均の構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループやスリーエム(3M)、アップル、アマゾン・ドット・コムなどが安かった。一方、エヌビディアやキャタピラー、IBMが買われた。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、終値は51.044ポイント高の2万3505.136だった。メタバース(仮想空間)事業の大幅な予算削減を検討していると報じられたメタプラットフォームズが上昇した。一方、インテルとマイクロン・テクノロジーが売られた。

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