
【パリ=時事】欧州の国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」を運営する欧州放送連合(EBU)は4日の総会で、オーストリア・ウィーンでの来春の第70回大会へのイスラエルの参加を認めた。これを受け、反対してきたスペイン、オランダ、アイルランド、スロベニアの放送局が一斉にボイコットを表明した。
歌謡祭は世界最大級の生放送音楽イベントとされ、EBUは「団結と文化交流の場であり続ける」と強調した。ただ、4カ国以外にアイスランドも対応を検討する方針で、分断は鮮明だ。
アイルランドの公共放送RTEは撤退について「(パレスチナ自治区)ガザでの恐るべき人命損失と、多くの民間人を危険にさらし続ける人道危機」を考慮したと説明。一方、イスラエルのサール外相はSNSへの投稿で決定を歓迎し、「ボイコットする国々は嘆かわしい」と非難した。
ユーロビジョンは1956年に始まり、ポップグループのABBA(アバ)や歌手セリーヌ・ディオンさんを輩出。近年はウクライナ侵略でロシア代表が出場禁止になるなど、国際情勢の影響が大きくなっている。
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