中国雲南省昆明市の市場で黒トリュフを売る人たち=10月(共同)
世界三大珍味の一つとされる高級キノコのトリュフが中国で人気だ。景気低迷で浪費はできないが「プチぜいたく」を味わいたい―。そんな消費者心理と、少しでも利幅を厚くしたい飲食業界の思惑が合致した。売り手側は競うようにトリュフを使った商品を開発。トリュフ関連市場規模は2029年に1056億元(約2兆3千億円)に拡大するとの推計もある。 「20元のチャーハンに黒トリュフを加えれば38元で売れる」。中国海南省の飲食店経営者が打ち明けた。新型コロナウイルス流行後、経営環境が悪化する中でメニューに加えると評判は上々だった。「トリュフの香りは、客に上等なものを食べていると納得させる力がある」(同経営者) 中国では雲南省などでトリュフが採れる。今やちまきやマーボー豆腐といった伝統料理から、スナック菓子、インスタント食品にまで使われる人気ぶりだ。理由は独特の風味のほか「少額でリッチな食材を楽しめる」(中国メディア)という満足感。企業や飲食店には、高級なイメージのトリュフを使えば値上げしやすいという計算がある。(昆明共同)記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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