ゼレンスキー大統領は25日、首都キーウを訪問したアメリカのトランプ政権でウクライナを担当するケロッグ特使と会談したとSNSに投稿しました。
この中で「ロシアに対して、どのように影響力を行使し、真の交渉に臨ませ、戦争を終わらせるかについて議論した」と明らかにしました。
また、これに先立って行われたノルウェーのストーレ首相との会談後の記者会見で、ゼレンスキー大統領は「今週末、ウクライナとアメリカのチームの間で協議が行われる」と述べました。
また、「ロシアが2か国、そして3か国の会談に応じる用意があるのかなどについてアメリカ側から確認したい」と述べ、ロシアが戦闘の終結に向けてウクライナと直接交渉を行う意思があるのか見極めたい考えを示しました。
ゼレンスキー大統領としては、アメリカと緊密に連携し、ロシアに対し交渉に応じるよう圧力をかけるねらいもあるものとみられます。
トランプ大統領 “両首脳が会わなければ 重大な結果”
ウクライナ情勢をめぐって、アメリカのトランプ大統領は25日、ホワイトハウスで記者団に対し「ロシアとウクライナの首脳が会わなければ、重大な結果が生じるだろう。この問題は解決しなければならないものだ」と述べ、会談が実現しなかった場合の具体的な対応には言及しなかったものの、プーチン大統領とゼレンスキー大統領が会談すべきだと主張しました。
そのうえで、トランプ大統領自身を含めた3者会談については「まずは彼らに会談してもらいたい。最終的には両国の問題であり、まずは彼ら自身が相違点を解決することを望んでいる」と述べ、3者会談を行うかどうかはロシアとウクライナの歩み寄り次第だという考えを示しました。
一方、トランプ大統領は、プーチン大統領とのやりとりをめぐって「ミサイルや核兵器について話をした。核兵器の削減についても意見を交わしたし、中国もそこに加わることになるだろう」と述べ、ロシアと中国とともに核兵器削減に取り組む必要性に言及しました。
ロシア報道官 ロシアの主張を尊重すべき
ロシア国営のタス通信によりますと、ロシア外務省のザハロワ報道官は25日、ウクライナ情勢について「すべての関係者がアラスカで示された成果をさらに発展させることに集中すべきだ。ロシアもまさにそれに取り組んでいる」と述べ、8月、アメリカのアラスカ州で米ロ首脳会談が行われたことを踏まえて、今後も米ロを中心に事態の打開に向けた議論を進めるとともに、ロシアの主張を尊重すべきだとする考えを改めて強調しました。
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