
【パリ=共同】フランス・パリの裁判所は19日、低価格商品を扱う中国発のインターネット通販「SHEIN(シーイン)」が児童を想起させる成人用玩具「ラブドール」など違法商品を販売したことを受け、通販サイトを3カ月停止するよう求めた政府の請求を棄却する判断を下した。政府は控訴する方針。フランスメディアが伝えた。
裁判所はシーインが公序良俗に著しく反していると認めたものの、販売は一時的で、既にサイト上の違法商品を削除したと指摘。停止処分は重すぎると判断した。
フランスでは、ラブドールの販売発覚でシーインに市民らの抗議が殺到。政府は11月、シーインの通販サイトの停止手続きに入ると発表していた。
低価格な商品をそろえて人気の高いシーインはシンガポールに本社を置くが、多くの商品を中国で生産している。欧州では、環境破壊や低賃金労働の温床になっているとの疑念や批判も強い。
欧州連合(EU)欧州委員会も問題視し、11月に違法商品の流通を防ぐ対策についてシーインに情報提供を要請した。
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