
【ニューヨーク=共同】国連安全保障理事会は27日、1991年にソマリアから一方的に独立を宣言したアフリカ東部「ソマリランド」のイスラエルによる国家承認について協議する緊急会合を29日午後(日本時間30日午前)に開くと決めた。議長国スロベニアによると、国家承認に反発しているソマリアが開催を要請した。アラブ、イスラム諸国も承認に反発しており、新たな火種となる可能性が高まっている。
イスラエルのダノン国連大使は「イスラエルは責任ある行動を取り、地域の安定に貢献する国々と協力し続けていく」と承認を正当化する声明を発表した。イスラエルは26日、国連加盟国として初めて「ソマリランド」の国家承認を発表した。
トランプ米大統領は今年2月にパレスチナ自治区ガザの住民の域外移住構想を発表。移住先として一時「ソマリランド」などが候補として報じられた。イスラエルは国家承認による見返りを狙っている可能性がある。
ソマリア南部や中部で活動し、首都モガディシオでもテロを起こしているイスラム過激派組織アルシャバーブは27日付の声明で「イスラエルはソマリアに軍事基地を設置しようとしており、絶対に受け入れられない」と反発した。
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