UAEが支援するイエメン南部地域の分離派の軍隊と支持者ら(2019年8月、イエメン)=ロイター

【カイロ=共同】サウジアラビア主導の連合軍は30日、イエメン東部ハドラマウト州の港で大量の兵器や軍用車両の陸揚げを確認したとして空爆を実施した。サウジの国営通信が伝えた。空爆は「限定的」で大きな被害は出ていないとしている。武器などはイエメン南部地域の分離派を支援するため、アラブ首長国連邦(UAE)から船で運ばれたと主張した。

分離派勢力は「南部暫定評議会」(STC)。イエメンでは約10年にわたり、サウジが支援する暫定政権と親イラン武装組織フーシ派との間で内戦が続いてきたが、暫定政権側に入っていたSTCが最近、勢力拡大の動きを見せ対立。国内情勢のさらなる混乱やサウジとUAEの関係悪化が懸念される。

UAE外務省は武器支援などに関する連合軍の主張を否定した。

STCはUAEの支援を受けているとこれまでも指摘され、空爆された港がある街をここ数日で掌握していた。暫定政権は90日間の国家非常事態を宣言し、UAE軍関係者に対して24時間以内に国外に退去するよう要請した。

【関連記事】

  • ・米、アブラハム合意「拡大」示唆 イスラエルと地域の和解を演出
  • ・イスラエルのカタール攻撃、アラブ諸国など緊急会合 米国にも不信感

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。