【ニューヨーク共同】国連総会本会議は30日、2026年の通常予算を前年比約1割減の34億5千万ドル(約5400億円)とする決議案を採択した。米国第一を掲げるトランプ政権が国連への資金拠出を削減・凍結しており、グテレス事務総長が組織のスリム化を提案していた。事務職員らの約2割に当たる約2600のポストを減らす。 当初グテレス氏は、前年比約15%減となる32億3800万ドルを加盟国に提案していた。国連関係者によると、国連の支援に頼る途上国を中心に反発する声が上がり、減額幅を圧縮した。 分担率上限の22%を支払う米国はトランプ政権になって分担金の支払いを凍結し、国連によると、未払い金はこれまでの遅延分も含め約15億ドル。国連は資金不足が慢性化し、業務への影響が懸念されている。 国連は25年に創設80年を迎え、米国以外からも組織の肥大化が指摘されていた。グテレス氏は改革の一環として、一部組織の統廃合や、ニューヨークの国連本部の業務をコストの低い国に移管することなども検討している。
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