中国が日本向けのレアアース(希土類)の輸出を制限し始めた可能性が出てきた。関係者によると、日本向けの輸出許可審査の滞りが顕著になってきているという。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は8日、日本向けの審査が停止されたと報じており、今後、日本の製造業に広く影響が出る恐れもある。

 中国からのレアアース輸出は、米中対立が激化した昨年4月、中国が輸出規制を強化して以降、日本を含む全世界向けに滞りが生じる状況は発生していた。

 日中外交筋などによると、台湾有事をめぐる高市早苗首相の国会答弁があった同11月以降、再びレアアースの輸出に必要な中国当局の許可が出にくい状況になり、足元では許可審査が進まない状態だという。

 高市首相の国会答弁を理由に、中国商務省は今月6日、軍民両用(デュアルユース)製品の日本向けの輸出規制を強化すると発表。中国国営メディアは、情報筋の話として、中国政府が日本向けレアアースの輸出許可審査の厳格化を検討していると報じていた。

 電気自動車(EV)や家電、ハイテク製品などに幅広く使われ、「産業のビタミン」とも言われるレアアースだが、世界生産量の約7割を中国が握っている。日本向けの輸出が絞られたり、止まったりすれば、幅広い日本企業に影響が及ぶことになる。

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