
【ニューヨーク=佐藤璃子】トランプ米大統領は9日、クレジットカード発行会社が利用者に請求する金利に1年間で10%の上限を設ける考えを、自身のSNSで示した。カードを発行する会社の収益を圧迫しうるとの懸念から、12日の米株式市場で金融機関の株価が下落している。
トランプ氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」で「カード会社は20〜30%もの金利を課しており、米国民は『ぼったくり』にあっている」と投稿。大統領就任1年にあたる1月20日から、カード金利の上限を1年間10%にするよう求めると表明した。実施にあたっての詳細は明らかにしなかった。
米国では月々の支払いで全額を払わず、残高の一部を翌月以降に持ち越す支払い方法を選択する人が多い。カードの未払い残高に対して課される金利負担を抱えやすくなっている。
発表を受けて、12日に米国でカード事業を手掛ける金融機関の株価が急落した。米シンクロニー・ファイナンシャルは前週末比一時9%、キャピタル・ワン・ファイナンシャルは同8%、アメリカン・エキスプレス(アメックス)は同5%、それぞれ下落した。
トランプ氏は2024年の大統領選期間中から、当選すればカード金利に上限を設けると表明していた。米連邦準備理事会(FRB)によると、25年11月時点でカードの平均金利は20.97%だ。仮に10%の上限設定が実現すれば、大幅な金利引き下げになる。
専門家からは実現性を疑問視する声が上がっている。金融大手UBSのアナリストらは11日付のリポートで「法的な課題が多く存在するため、議会での法案通過が必要になる」と指摘。カード会社の採算性悪化を受け、リスクの高い中低所得層への信用供与が制限される可能性があるとの見方を示した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。