
【NQNニューヨーク=横内理恵】13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比398ドル21セント(0.80%)安の4万9191ドル99セントだった。地政学リスクなどへの警戒感が利益確定や持ち高調整の売りを誘った。金融株を中心に個別に材料の出た銘柄の下げもダウ平均の重荷となった。
ダウ平均は前日まで最高値更新が続き、1月に入って1500ドルあまり上昇していた。「高値警戒感があるなか、イラン情勢の悪化といった地政学リスクのほか、米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る不透明感などが投資家心理を冷やした」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との指摘があった。
同日発表の2025年12月の米消費者物価指数(CPI)はエネルギーと食品を除くコア指数が市場予想を下回り、インフレの落ち着きを示した。ただ、この数年は年前半に物価上昇圧力が強まる傾向がみられており、FRBが1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置くとの市場の見方には変わりがなかった。
個別銘柄ではJPモルガン・チェースの下げが目立った。13日に発表した25年10〜12月期決算で事業会社の売上高に相当する純営業収益が市場予想を下回った。投資銀行部門が振るわなかった。減益となったことも嫌気された。
ビザの下落も大きい。トランプ米大統領が13日未明に自身のSNSにクレジットカードの手数料を制限する法案を支持すべきと投稿した。トランプ氏は9日にはクレジットカード金利に10%の上限を設ける考えを示しており、事業への逆風が懸念された。ダウ平均の構成銘柄ではないが、マスターカードも大幅安となった。
マイクロソフトやアマゾン・ドット・コムも下げた。トランプ氏が12日にSNSへの投稿でデータセンターの電力消費拡大による米国民の電気代の上昇を問題視し、ハイテク大手が負担すべきと主張した。ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースも安かった。
一方、ボーイングが上昇した。13日に発表した25年の民間機の受注台数が大幅に増え、18年以来初めてエアバスを上回った。キャタピラーとウォルマートも高かった。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比24.031ポイント(0.10%)安の2万3709.873だった。メタプラットフォームズが下落した。一方、アナリストが投資判断を引き上げたアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とインテルは上昇した。
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