
【ニューヨーク=竹内弘文】中国訪問中のカナダのカーニー首相は15日、中国の李強(リー・チャン)首相と会談した。国際貿易上の課題や世界経済について協議した。カナダは米国との貿易協議が膠着しており、第2の貿易相手国である中国との関係改善を通じて自国経済への打撃を抑える狙いがある。
カーニー氏は現地時間16日午前に習近平(シー・ジンピン)国家主席とも会談予定だ。カナダ首相による公式訪中は2017年以来、約8年ぶり。
両国間の関係は、18年に中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の副会長をカナダ当局が逮捕して以来、冷え込みが続いている。25年3月には中国が薬物事件で有罪判決を受けた4人のカナダ国籍保有者の死刑を執行し、カナダ側は強く反発した。
通商上の緊張関係もある。カナダが24年に中国の電気自動車(EV)や鉄鋼、アルミニウムに関税を課すと、中国側は25年にキャノーラ油や豆類に対して100%の関税、豚肉や水産品には25%の関税を発動した。
カナダ側には訪中を経てカナダ・中国関係の好転につなげたい思惑がある。
カナダの最大の貿易相手国である米国は25年8月以降、カナダからの輸入品に対して35%の追加関税を課している。25年秋のカナダ・オンタリオ州がテレビ広告でトランプ米政権の関税政策を批判したことで、両国間の貿易協議は進展していない。中国向け輸出拡大を通じ、対米輸出の落ち込みを和らげる狙いだ。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。