イランは2025年6月、イスラエルとアメリカに核施設を攻撃されたあと、IAEAによるイランへの非難決議などが攻撃の口実に利用されたとしてIAEAへの協力を停止すると宣言し、査察官も国外に退去していました。

イラン国営テレビによりますと、アラグチ外相は27日、国内で唯一、商業用として稼働している南部ブシェールの原子力発電所で、燃料を交換する作業を監督するためにIAEAの査察官が入国したと明らかにしました。

ただ、IAEAとの今後の協力のあり方については協議中だとしていて、6月の攻撃を受けたウラン濃縮施設などで査察が再開される見通しは立っていません。

今回、イランが査察官の受け入れを部分的に再開した背景には、核開発をめぐり、イギリス、フランス、ドイツの3か国がイランへの国連制裁を再開させようとする動きを見せる中、IAEAへの協力姿勢を見せ、透明性をアピールすることで、そうした事態を回避したいという思惑もあるとみられます。

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