XとxAIのロゴ=ロイター

【シリコンバレー=山田遼太郎】米X(旧ツイッター)は19日、SNS投稿の表示順を決める仕組みを刷新し、一部を公開したと発表した。イーロン・マスク氏の企業が開発する生成AI(人工知能)「Grok(グロック)」の技術を使い、利用者が好む投稿をAIが予測するという。

「おすすめ」欄の投稿の表示順を決めるアルゴリズム(計算手法)をネット上に公開した。利用者がフォロー中のアカウントとフォロー外のアカウントの投稿から、好意的な反応を得られそうな投稿をAIが評価する。

具体的には、利用者がある投稿に「いいね」を付ける、転載する、動画を視聴するといった反応を示す確率を、グロックの基盤となるAIモデルがはじく。利用者のX上での行動履歴を予測に使う。Xは人間が経験則に基づいて作った評価づけのルールをほとんど使わず、AI主導のアルゴリズムに移行したと説明した。

マスク氏は2025年、自身が率いるAI開発企業の米xAI(エックスエーアイ)の傘下にXを入れた。xAIが手がけるグロックのAI機能をXに搭載してきた。

グロックを巡っては、25年末から同機能を使って当事者に無断で性的に加工した画像がSNS上で拡散する被害が相次いだ。各国政府が対策に乗り出すなど、世界的な問題となっている。

マスク氏は19日、「アルゴリズムが稚拙で大幅な改善が必要なのはわかっている。少なくとも当社が改善に取り組む姿をリアルタイムで透明性を持って見てもらえる」と述べた。今後は月に1度のペースで変更内容を開示するとしている。

アルゴリズムを外部の技術者らが検証しやすい「オープンソース」形式で公開するのはSNS運用が恣意的でないとアピールする狙いとみられる。マスク氏によるXの買収後、自身の投稿が拡散しやすいよう調整を加えたとの批判があった。マスク氏は23年3月にも当時のツイッターのアルゴリズムを公開した。

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