カーター元大統領の葬儀に参列した際のオバマ氏(左端)とトランプ氏(中央)=AP

【ワシントン=芦塚智子】トランプ米大統領が5日深夜、SNSに黒人初の米大統領だったオバマ元大統領とミシェル夫人を猿に見立てた映像を含む動画を投稿した。民主、共和両党の議員らが「ひどい人種差別だ」と削除を求めた後、投稿は6日正午頃までに削除された。

トランプ氏は自身が立ち上げたSNS「トゥルース・ソーシャル」に、2020年の大統領選を巡る陰謀論的な動画を投稿。その動画の終盤に、ジャングルを背景にしたオバマ夫妻の顔をつけた猿の映像が挟まれていた。

映像は、トランプ氏をライオンにし、その他の動物に見立てたオバマ夫妻やバイデン前大統領ら民主党有力者がひざまずく様子を描いた動画の一部とみられる。

米国では、奴隷制があった時代から黒人を猿になぞらえて人間性を否定し、暴力などを正当化してきた歴史がある。

共和の唯一の黒人上院議員であるスコット氏はX(旧ツイッター)への投稿で「ホワイトハウスから発信された最も人種差別的なもので、にせ物だと祈っている。大統領は削除すべきだ」と訴えた。

民主のジェフリーズ下院院内総務もXで「全ての共和党員がトランプ氏のおぞましい偏見を非難しなければならない」と強調した。両党の他の議員からも批判が相次いだ。

ホワイトハウス当局者は、動画はホワイトハウスの職員が間違って投稿し、削除したと説明した。

レビット大統領報道官は映像が削除される前に米メディアへの声明で、映像は映画「ライオン・キング」をモチーフにしたネット上で拡散した動画の一部だと説明し、「でっち上げの怒りをやめて、実際に米国民にとって重要なことを報道しなさい」と述べていた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。