
【ロンドン=南畑竜太】英金融大手のバークレイズは10日、2025年12月期の純利益が前期比16%増の61億7500万ポンド(約1兆3000億円)だったと発表した。米国の金融政策の不透明感や地政学リスクの高まりを受け、為替や債券のトレーディング損益が改善した。24年に買収した大手スーパー、テスコの銀行部門も増収に貢献した。
貸出金の増加などでグループ全体の純金利収入が145億ポンドと12%増加した。英国部門の貸出金利から預金金利を差し引いた金利差が3.63%と前年から0.3%拡大したほか、スワップなどを通じて金利を固定するヘッジ取引から得られる収益が26%増と大きく伸び、全体の増収につながった。
米トランプ政権による米連邦準備理事会(FRB)への利下げ圧力などで市場のボラティリティー(変動)が高まり、投資銀行部門も好調だった。市場変動を受け債券や為替を中心にトレーディング収益が15%増加し、投資銀行部門の純利益は30億9200万ポンドと23%増だった。英国での新規株式公開(IPO)の減少などで引受業務は減収となった。
投資銀行に強みがあるバークレイズだが、近年はリテール部門の強化を打ち出している。24年11月に英スーパー大手のテスコから買収したリテール部門に加え、25年8月に米ゼネラル・モーターズから買収したクレジットカード部門も収益に貢献した。
バークレイズは同日、25年12月期に291億ポンドだった総収入を28年12月期まで年5%ずつ増加させ、26〜28年の3年間で150億ポンドの株主還元を行うと発表した。
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