
【ワシントン=高見浩輔】米労働省が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.4%上昇した。2025年12月の2.7%から鈍り、市場予想の2.5%も下回った。企業が関税の引き上げ分を販売価格に転嫁する動きは続いており、上昇率はまだやや高い水準だ。
エネルギーと食品を除くコア指数での伸び率は市場予想通りで2.5%だった。こちらも25年12月の2.6%から鈍化した。食品は2.9%上昇し、エネルギーは0.1%下落した。
物価の瞬間風速を示す前月比の上昇率は総合指数が0.2%、コア指数0.3%。市場予想はいずれも0.3%だった。

関税の影響を受けやすいモノの価格は食品とエネルギーを除くベースで1月に前年同月から1.1%上昇した。この価格は横ばいかマイナスで推移することが多く、25年1月は0.1%の下落だった。
米国の実効関税率は大規模な相互関税を公表した25年4月に跳ね上がったが、関税を支払う輸入業者から末端の小売業者まで値上げの波はゆっくりと広がっている。この押し上げ効果がいつピークを迎えるかが焦点だ。
クリーブランド連銀のハマック総裁は10日の講演で「顧客向け価格の引き上げを今まさに準備している」という中西部オハイオ州の農業機械メーカーの事例を紹介した。関税が自社の収益を全面的に圧迫するまで値上げをしてこなかったという。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長も1月の記者会見で、企業の価格転嫁への意欲がなお強いことを指摘したうえで「時期尚早に勝利宣言をしてはならない理由の一つだ」と強調した。
一方、家賃を中心とするサービス価格はこれまで緩やかに上昇率を鈍化させてきた。エネルギーを除くベースでは1月に2.9%上昇した。25年8月の3.6%からは伸びを大きく縮めている。
早期の追加利下げを主張するFRBのウォラー理事は一時的な関税の価格転嫁を除外した物価動向を重視すべきで、それは鈍化傾向にあると主張する。ただFRB内には物価上昇率が目標を上回り続けるなかで追加利下げをするべきではないとの意見も根強い。当面は物価と雇用のデータを見極める局面が続きそうだ。
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