
【ニューヨーク=共同】カナダのカーニー首相は17日、同国初の「防衛産業戦略」を発表した。兵器などの装備調達額の4分の3を米国企業に支出していた構造を転換。防衛産業の育成を強化し、国内調達比率7割を目指す。貿易を巡りトランプ米政権との摩擦が強まる中、安全保障でも対米関係の在り方を見直す姿勢が浮き彫りとなった。
戦略によると、今後10年間で1800億カナダドル(約20兆円)を国内企業からの装備調達、2900億カナダドルを防衛関連の投資にそれぞれ充て、12万5千人の雇用創出を見込む。
カナダが強みを持つ航空宇宙やサイバー分野などで防衛関連の輸出を50%増加させる方針も盛り込んだ。行政手続きの簡素化、迅速化のため、防衛投資庁を新設する。
カナダは2035年までに国防費を国内総生産(GDP)の5%に引き上げる計画。カーニー氏は戦略について「カナダが自らの運命を自らの手で決める主権国家であり続けることを保証する」と述べた。
カナダは北極圏を含む世界最長の海岸線を有しており、老朽化した潜水艦に代わる新たな潜水艦の導入を計画。韓国企業とドイツ企業が受注競争を繰り広げている。豊かな天然資源が眠る北極圏では米国やロシア、中国が戦略競争を繰り広げており、カナダも影響力を確保したい考えだ。
一方、米国のトランプ大統領は6日、米国製兵器について、防衛関連の投資に取り組んでいる国に優先して売却するよう命じる大統領令に署名している。
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