【NQNニューヨーク=横内理恵】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落した。終値は前日比267ドル50セント(0.53%)安の4万9395ドル16セントだった。核協議などを巡って米国とイランの関係が緊迫し、中東の地政学リスク警戒が重荷となった。金融株も売られ、ダウ平均は一時400ドルあまり下げた。

トランプ米大統領はパレスチナ自治区ガザの暫定統治機関「平和評議会」の初会合での演説で、米軍によるイランへの軍事攻撃の是非について「10日間で明らかになる」などと述べた。「イランは核兵器を持つことはできない」などとも強調し、イランに合意への譲歩を迫った。

米国とイランは17日に核協議に臨んだが米政権側はイランの対応を非難しており、前日には今週末にもイランを攻撃する準備をしていると報じられていた。米軍が攻撃に踏み切る場合はイスラエルとの合同作戦になり、2025年6月にイランの核施設を攻撃したよりも大規模になる可能性が伝わっている。

中東情勢の緊張が石油輸送の要衝であるホルムズ海峡などに影響することも懸念されている。18日に4%あまり上昇した米原油先物の期近物は19日も2%あまり上昇し、25年8月以来の高値を付ける場面があった。

米連邦準備理事会(FRB)が18日に公表した1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、何人かの参加者がインフレ高止まりを警戒して利上げに言及していたことが分かった。利下げ観測が強まりにくいとの見方も投資家心理を冷やした。

金融株の下げも相場の重荷だった。米資産運用会社ブルー・アウル・キャピタルが運用する一部のプライベートクレジットファンドの解約を制限すると18日に発表した。プライベートクレジット市場の流動性の低下などが懸念され、同様の運用を手掛けるアポロ・グローバル・マネジメントやブラックストーンに売りが波及した。ダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスが売られた。

それ以外の構成銘柄ではシャーウィン・ウィリアムズやIBM、ボーイングなどが下げた。19日に四半期決算を発表したウォルマートは利益見通しが慎重だったことから下げに転じた。一方、ベライゾン・コミュニケーションズやシスコシステムズ、シェブロンが上昇した。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比70.906ポイント(0.31%)安の2万2682.729(速報値)だった。インテルやマイクロン・テクノロジーが下げた。

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