
【パリ=北松円香】フランスとドイツは29日、偽情報対策のためのメディア支援を共同で実施すると発表した。欧州内外を対象とした報道プロジェクトを支援する。トランプ米政権による米政府系メディアへの資金拠出停止を受けた措置だとしている。
この日南仏トゥーロンで開催した両国の閣僚会議で合意した。仏独共同の文化テレビチャンネルのアルテと、仏公共放送フランス・メディア・モンド、独公共放送ドイチェ・ウェレ(DW)が対象だ。両国政府によるワーキング・グループを発足させ、進捗をフォローする。
アルテはモルドバなどの欧州連合(EU)非加盟国を含めた、欧州での展開を強化する。7月にはルーマニアやモルドバの視聴者を対象としたデジタルプラットフォームを立ち上げた。
フランス・メディア・モンドとDWは共同で、欧州内外に向けたラジオ放送を開始する。「新たなラジオ周波数を使い、情報のシールドを共同で構築する」という。
米政府系メディア「ラジオ自由欧州・ラジオ自由(RFE・RL)」は西側諸国のニュースを共産圏に届ける目的で1950年代に放送を開始した。現在は資金不足で閉鎖の危機にある。トランプ政権が3月に政府系メディアを束ねる米国グローバルメディア局(USAGM)の機能縮小を決めたためだ。
欧州では選挙結果の操作などを狙ったロシア発の偽情報の拡散が深刻視されている。独仏のメディア支援は米国によって空いた穴を埋め、ロシアの情報戦に対抗する狙いがあるとみられる。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。