
ビジネスジャーナリストの団体である米SABEW(ソサエティー・フォー・アドバンシング・ビジネス・エディティング・アンド・ライティング)は25日、世界の優れたビジネス報道を表彰する「第31回ベスト・イン・ビジネス・アワーズ」の受賞作品を発表した。日本経済新聞社の英字媒体Nikkei Asiaが経済報道と国際報道で、中規模メディア部門の最優秀賞を受賞した。
Nikkei Asiaが最優秀賞を受賞するのは5年連続。経済報道ではトランプ米大統領が打ち出した関税政策への中国企業の対応について、製造、物流、輸出業者など幅広い視点から報じた3本が選ばれた。
審査団は「しっかりとした取材に生き生きとした描写を交え、中国企業の関税回避に迫った記事は経済報道で際立った。米中を拠点とした取材チームは中国企業がトランプ関税を避けようとする複雑な仕組みを解明した」と評価した。
(記事原文の見出し)China's state-backed labs provide a lifeline for U.S.-blacklisted chip suppliers
China's formidable logistics sector challenges Trump tariff enforcers
China revs up global sales push despite Trump's trade war
国際報道ではアジアの新興国から先進国への頭脳流出を追った3本の記事が選ばれた。インドネシアでは大卒など高学歴の若者が自国での仕事の給与が低いことなどを理由に海外へ移り、同国内の産業育成に打撃となりつつあると報じた。11月にオーストラリアへ集団移住が始まった南太平洋の島国ツバルからは、若い人材の流出で国の行く末を心配する住民らの様子を伝えた。
審査団は「移民の記事は受け入れ国側の視点で書かれることが多いが、Nikkei Asiaは新たな観点でこの問題に迫り、自国に残った人たちの苦労などを深掘りした」と評した。
(記事原文の見出し)Indonesia's growing exodus of skilled talent worries local industries
Bhutan grapples with void left by Australia-bound public servants
Tuvaluans seek Australian escape as worries for homeland mount
経済報道の記事は米州総局の姚柏穎、台北支局の黎子荷、鄭婷方、香港支局の謝一帆、上海支局の鈴木亘の各記者が担当した。国際報道はジャカルタ支局の柴田奈々(当時)、シドニー支局の今橋瑠璃華、外部ライターのプンツォ・ワンディが執筆した。
多彩な写真やデータで東京・渋谷の再開発を伝えた記事も不動産報道で特別賞を獲得した。
日経グループの英紙フィナンシャル・タイムズもサウジアラビアが進める未来都市プロジェクト「NEOM(ネオム)」を報じたビジュアルデータ記事が大規模メディア部門の解説報道で最優秀賞を受賞した。
SABEWは世界の経済ジャーナリストで構成する団体で、ベスト・イン・ビジネス・アワーズは1995年から毎年、最優秀作品を選定している。今回は25年に公開された記事などを対象とした。
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