【ソウル=小林恵理香】韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は1日、国賓として韓国を訪問しているインドネシアのプラボウォ大統領と会談した。韓国が主導する形でインドネシアと共同開発した戦闘機「KF21」の量産に向けて協力を確認した。
韓国とインドネシアは2016年に戦闘機の共同開発で契約を結んだ。航空機メーカーの韓国航空宇宙産業(KAI)が製造を担当する。インドネシアは開発金の一部を負担する代わりに技術移転を受ける計画だ。
KF21は各国が主力機として使う第4世代と呼ばれる戦闘機と、レーダーから探知されにくいステルス性能を持つ第5世代の間の「4.5世代」に分類される。費用対効果を重視する新興国の需要を見込み、輸出拡大を狙う。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、韓国は防衛産業の輸出規模で世界10位だ。22年にはじまったロシアによるウクライナ侵略をきっかけに欧州での武器需要が高まり、輸出が急増した。中東情勢の緊迫もあり、戦闘機などの輸出が今後も増える可能性がある。
韓国、インドネシアの両首脳は今回の会談により、両国関係を「包括的戦略パートナー」に格上げした。緊迫が続く中東情勢の下、サプライチェーン(供給網)の安定に向けた対応を進めることで一致した。
電気自動車(EV)向け電池の生産に強みを持つ韓国と、ニッケルやコバルトといった鉱物資源が豊富なインドネシアで供給網を強化していく方針なども確認した。
韓国大統領府によると、李氏は首脳会談の冒頭で中東情勢を念頭に「今回の危機が両国経済と国民生活に及ぼす影響を最小限に抑えるべく、エネルギーの安定供給などで両国間の協力拡大を進める必要性が極めて高い」と強調した。
プラボウォ氏は「韓国には優れた産業能力と科学技術があり、インドネシアには豊富な資源と大きな市場がある」と指摘した。両国は「補完的な役割を果たせる」と期待をこめた。
両国は原子力発電や人工知能(AI)、造船などの分野で計16件の覚書(MOU)を交わした。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。