上海協力機構の首脳会議で中国の習近平国家主席㊨やロシアのプーチン大統領㊧と話すインドのモディ首相(1日、天津市)=ロイター

中国・天津で上海協力機構(SCO)首脳会議に出席したインド代表団が、3日に北京で行われる中国の「抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年」記念日の軍事パレードに参列しないことが1日分かった。

インド政府関係者は時事通信に、パレードは「中国が対日戦勝を祝う行事」と認識していると指摘。「インドには日本を傷つける意図はない」と説明した。来日を終えた直後に訪中し、SCO首脳会議に出席したモディ首相も参列しないという。

インドは、ウクライナ侵略を続けるロシアからの原油購入を巡り、トランプ米政権から高関税を課され、対立を深めている。一方、国境問題を抱える中国とは関係改善の動きも報じられている。

中国けん制を念頭に置いた日米とオーストラリア、インドの連携枠組み「クアッド」への影響が懸念される中、パレードに参列しないことで日本への配慮を示した形だ。

SCOは中ロが主導。今回の首脳会議は1日まで2日間の日程で開催され、20カ国以上の首脳級が参加し、保護主義的な政策を強めるトランプ政権への対抗姿勢を示した。多くの首脳は3日のパレードにも参列するとみられている。

モディ氏は8月29、30両日に来日。29日に石破茂首相と会談後の記者会見で「インドと日本は共通の夢を目指している」と日印関係の強固さを力説した。30日には石破首相と共に新幹線で宮城県を訪問、半導体関係の工場を視察した。(時事)

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