▼上海協力機構 中国とロシアが主導する新興国の枠組み。中ロのほか、インドやイラン、パキスタン、カザフスタンといった中央アジア諸国など10カ国で構成する。世界の国内総生産(GDP)の4分の1、人口の半分近くを占める。24年前の発足時の経済規模は世界全体の5%に過ぎなかった。米国一極集中でない多極的な国際秩序を探っている。

1996年に中国とロシア、中国と国境を接するカザフスタン、キルギス、タジキスタンの各首脳が上海に集まった「上海ファイブ」を前身として2001年に発足した。当初は非合法組織のテロ・密輸を防ぐ国境警備などが主な議題だったが、現在は安全保障や経済協力を広く扱う。

17年以降にインドとパキスタン、イラン、ベラルーシが加わり、南西アジアや東欧まで広域にまたがるようになった。天然ガスなど資源産出国が多く、地政学上の重みも増している。名前に「上海」とつくが、事務局は北京にある。中国は広域経済圏構想「一帯一路」と組み合わせて経済と政治の両面から結びつきを強める。

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