イスラエルは、ガザ地区で軍事作戦を拡大し、北部にある最大の都市、ガザ市を制圧する方針で、軍は住民に対し、南部に移動すれば人道支援を受けられるとして、退避するよう促しています。
100万人近くが身を寄せるとされるガザ市からは、連日、多くの住民が退避を続けています。
NHKガザ事務所が1日、ガザ市と南部を結ぶ幹線道路の様子を中部ヌセイラト近郊で取材したところ、水をためるタンクや家財道具で山積みになったトラックや馬車が続々と南へ向かっていました。
ガザ市から退避してきた男性は、現地の状況について毎日、数十の住宅が破壊され、住民がいなくなっていると証言した上で、「退避は苦痛で屈辱だ。経済的な負担も大きく、食べ物を買う余裕がない。戦闘が停止し、苦しみが終わることを願っている」と話していました。
ガザ市からの住民の退避をめぐっては、ICRC=赤十字国際委員会が「多くの住民は飢えや病気の影響で退避通告に応じられない。大規模な退避を安全に行うのは不可能だ」とする声明を出すなど、懸念の声があがっています。
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