トランプ大統領とプーチン大統領は日本時間の16日、アメリカ・アラスカ州の最大都市アンカレジにあるアメリカ軍の基地で会談します。

ロシアのウクライナ侵攻後、両首脳の対面での会談はこれが初めてで、トランプ大統領は会談の結果次第ではプーチン大統領とそろって記者会見を開く可能性があるととしています。

トランプ大統領はアンカレジに向かう大統領専用機の機内で記者団に対し「ウクライナの代理で交渉するためにここにいるのではない。彼らをテーブルに着かせるためだ」と述べ、会談の主要な目的は和平に向けたウクライナとロシアの直接協議につなげることにあるという考えを改めて示しました。

一方、プーチン大統領は14日、トランプ政権について「すべての当事者の利益にかなう合意に達するためかなり精力的で誠実な努力をしている」と述べ、アメリカの仲介を評価する姿勢を示しています。

今回の会談についてウクライナのゼレンスキー大統領はウクライナ抜きで領土などを巡る交渉を持ち出されることを強く警戒し、会談を前にドイツとイギリスを訪問するなどヨーロッパ各国への働きかけを強めています。

ロシアによる侵攻からおよそ3年半となり、市民も含めて犠牲者が増え続けるなか、今回の会談で和平に向けた停戦への進展を見いだせるかが焦点となります。

トランプ大統領 会談行われるアラスカ州の基地に到着

トランプ大統領は現地時間の15日午前10時半ごろ、日本時間の16日午前3時半ごろ、プーチン大統領との首脳会談が行われる、アラスカ州の最大都市・アンカレジにあるアメリカ軍の基地に到着しました。

トランプ大統領はこのあとプーチン大統領を出迎え、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、初めてとなる対面での首脳会談にのぞむことになります。

トランプ大統領「うまくいかなかったらすぐに帰路につく」

トランプ大統領はアラスカ州に向かう大統領専用機の機内でアメリカのFOXニュースの取材に応じ、会談で成果が得られるか感触を問われたのに対し「とてもうまくいくと思う。われわれはプーチン大統領との会談に臨むがきっとうまくいくと思う。もしうまくいかなかったらすぐに帰路につくつもりだ」と述べました。

トランプ大統領「彼らを交渉のテーブルにつかせるためにいる」

アメリカのトランプ大統領は、15日、アラスカ州に向かう大統領専用機の中で記者団の取材に応じました。

このなかでロシアのプーチン大統領との首脳会談で領土交換について話し合われるのかを記者から問われ、トランプ大統領は「その点については話し合われるだろうが、決定はウクライナにさせなければならない。ウクライナは適切な決定を下すだろう。私はウクライナの代わりに交渉するわけではない。彼らを交渉のテーブルにつかせるためにいる」と述べました。

ゼレンスキー大統領 3か国での協議につなげること重要と訴え

アメリカとロシアの首脳会談について、ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、自身のSNSで「まさにことは重大だ。重要なのはこの会談がウクライナ、アメリカ、ロシアの指導者による実質的な協議の場と平和への道を切り開くことだ」と述べ、米ロの2か国ではなくウクライナが参加した3か国での協議につなげることが重要だと訴えました。

そして「今こそ戦争を終わらせる時であり、ロシアにより必要な措置が取られなければならない。私たちはアメリカに期待している。可能な限り生産的に協力する用意がある」と述べ、和平に向けてトランプ大統領がプーチン大統領から停戦などの必要な措置を引き出すことに期待を示しました。

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