第80回国連総会が9日、米ニューヨークの国連本部で始まった。史上5人目となる女性議長に新たに就任したドイツのアンナレーナ・ベアボック議長が演説した。10月で国連設立から80年を迎えることを踏まえ、「子どもたちの世代のため、次の80年に必要な国連を築く年だ」と語った。
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ベアボック氏は「(設立80年を)本当に祝福できる雰囲気だろうか」と問いかけ、パレスチナ自治区ガザで人道状況の悪化が続くことなどに言及。国連が解決に導くことができていない問題があることを認めた。
一方で「(国連が)世界の全ての国を結集させられる唯一の組織であることは変わらない」とし、関連機関が世界で教育や食料の提供、難民支援などに取り組んでいるとも強調。国連が現在進める内部改革を通じて効率化を図る必要性などを訴えた。
会期は1年間。今月23~29日には各国の首脳らによる一般討論演説が行われる。初日には、国連をはじめとする国際機関への資金拠出などに否定的な姿勢を示しているトランプ米大統領も登壇する見通しだ。
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