国連機関によりますと、ガザ地区では、イスラエル軍の攻撃で住宅のおよそ9割が被害を受け、多くの住民が電気も水道も通っていない屋外のテントでの避難生活を余儀なくされています。
さらに、先週ごろから熱波に見舞われ、国連機関は14日、ガザ地区では、日中の気温が40度を上回った日もあり、飲み水が足りずに脱水状態の住民が増えていると警鐘を鳴らしました。

NHKガザ事務所が、中部ザワイダで取材したところ、住民たちは熱中症予防のため、子どもの体に水をかけたり、中古の扇風機をバッテリーにつなげて使ったりするなどして厳しい暑さをしのいでいました。
住民の女性は「こうした生活に適応せざるをえません。選択の余地はありません」と話していました。
ガザ地区では、イスラエル軍が7月末、支援物資の搬入拡大に向けた措置を始めましたが、地元当局によりますと、栄養失調などで死亡する住民があとを絶たず、16日の時点で251人に上っています。

OCHA=国連人道問題調整事務所は「ガザ地区の人道状況は大きくは変わっていない」と指摘し、必要な支援を届けるため、イスラエル側にさらなる対応を求めました。
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