▼北大西洋条約第4・5条 北大西洋条約機構(NATO)は根幹である北大西洋条約に基づき、加盟国の集団防衛も含めて政治・軍事面で相互に自由と安全を保障することを目的とする。同条約の第4条は加盟国が領土保全や政治的な独立を脅かされていると判断した場合にいつでも協議すると定める。第5条では集団的自衛権を規定している。加盟国が武力攻撃を受けた場合、全加盟国への攻撃とみなして反撃する。

ポーランド軍とNATO軍は10日、ロシアのドローン(無人機)がポーランドの領空を侵犯したとして撃墜したことを明らかにした。ポーランドは第4条に基づき緊急協議を要請し、NATO本部で開催された。ロシアの無謀な行動を非難することで一致した。
緊急協議の開催を定める第4条は過去にも発動された。2003年のイラク戦争を皮切りに、14年のロシアによるクリミア併合や、22年のウクライナ侵略など今回で8回目となる。第5条は01年の米同時テロを受けて過去に1度発動された。テロ攻撃を米本土への攻撃とみなし、NATO軍は米軍の後方支援などを担った。
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