
【ニューヨーク=佐藤璃子】米ミシガン大が12日発表した9月の消費者態度指数(速報値)は55.4と、前月の確報値(58.2)から2.8ポイント下がった。2カ月連続で前月比マイナスとなり、5月以来、4カ月ぶりの低水準となった。インフレ加速の懸念も高まり、長期的な物価見通しを示す5年先の予想インフレ率は3カ月ぶり高水準に上昇した。
消費者態度指数はダウ・ジョーンズまとめの市場予測(58.1)を下回った。「現在の景況」を示す指数は61.2と前月から0.5ポイント、「今後の見通し」は51.8と同4.1ポイントそれぞれ低下し、いずれも4カ月ぶり低水準を記録した。

ミシガン大の調査担当のジョアン・シュー氏は「消費者は引き続き事業環境や労働市場、インフレリスクの高まりなど、経済における複数の脆弱性を指摘している」と分析。調査で関税政策による影響について自発的に言及した消費者は6割程度と、依然として関心が高かったと指摘した。
短期的な物価見通しを示す1年先の予想インフレ率は4.8%と前月から横ばいだった。より長期的な5年先の予想は3.9%と前月から0.4ポイント上昇し、3カ月ぶり高水準となった。米連邦準備理事会(FRB)が物価目標とする2%をいずれも上回っている。
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