国連本部にある「平和の鐘」は平和活動に取り組んだ愛媛県の中川千代治さんが呼びかけて世界各国のコインをとかしてつくり、1954年に寄贈しました。

ウクライナやパレスチナのガザ地区での戦闘をめぐり、停戦の見通しが立たないなか、グテーレス事務総長は12日の式典で「いま紛争は増え続け、市民は苦しんでいる」と厳しい認識を示しました。

そして平和は偶然の産物ではなく、勇気や行動によって築かれるものだとして、「平和な世界のために今すぐ行動を」と呼びかけて鐘を鳴らし、平和を祈りました。

式典には鐘を贈った中川さんの娘の高瀬聖子さんも招かれ、グテーレス事務総長に手をひかれて鐘を鳴らしました。

高瀬さんは「戦後80年という年がいい年に変わってくれればよいが、世界はそういう傾向にない。平和というものをそれぞれの国の立場ではなく個人の立場で考えれば良いのではと思う。特に子どもたちがみんな笑っているような世界になってほしい」と話していました。

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