中国の特別行政区マカオで14日、立法会(議会、定数33)選挙が投開票された。民主派は選挙から事実上排除されており、4年前の前回選挙に続いて議席ゼロだった。香港と同じく「一国二制度」が適用されるマカオでも、中国政府や共産党に批判的な勢力の排除を念頭に置いた「愛国者による統治」が強化されている。
マカオでは昨年、「愛国者による統治」の徹底をはかって立法会選挙法が改正され、マカオ特別行政区に忠誠を誓わない人物の立候補を認めないことを明文化。選挙管理委員会は7月、この規定に基づき12人に対する立候補資格を認めないことを決定した。
マカオでは2021年の前回選挙でも選挙管理委員会の判断により民主派21人の立候補が認められなかったが、今回はさらに中間派とみられていた現職議員らも排除された。「愛国者による統治」の徹底を求める中国共産党の習近平(シーチンピン)指導部の要求に応じる形で、統制強化が進んでいる。
立法会選では33の定数のうち、市民の直接投票で選ばれるのは14議席のみ。親中団体を中心とした業界団体が選ぶ枠が12議席あるほか、行政長官が7議席を選ぶことになっている。
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