パレスチナのガザ地区の保健当局は16日、これまでに子ども108人を含む251人が栄養失調などによって死亡したと発表しました。

こうした中、NHKガザ事務所は14日、中部デルバラハでUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関が運営する診療所を取材しました。

診療所には、痩せ細った子どもを連れた親が次々と訪れ、医師や看護師は栄養失調になっているかを診察するために子どもの腕の太さを測るなどしていました。

診察を受けた子どもは、栄養状態を改善するための専用の食事を受け取っていましたが、イスラエルによって食料の搬入の制限が続くなか、こうした治療に必要な物資も不足しているということです。

UNRWAによりますと、ガザ地区で栄養失調に陥っている5歳未満の子どもの割合は、ことし3月には5%台でしたが、先月末の時点で13%にまで急増したということです。

子どもを連れてきた母親は「食料事情はとても悪く、テントで避難生活を送る私たちには何も届いていません。停戦が実現し、子どもの具合がよくなるのを願っています」と訴えていました。

UNRWAの清田明宏保健局長は、NHKのオンラインインタビューに「停戦をしないかぎりは物資が大量に入る構造にはならない」と述べて、人道状況の改善のために一刻も早い停戦の実現が必要だと訴えました。

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