
【ワシントン=共同】米ニュースサイト、アクシオスは15日、イスラエル軍がパレスチナのイスラム組織ハマス幹部を狙い9日にカタールで実施した空爆を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相が事前にトランプ米大統領に通知していたと報じた。イスラエル当局者は「トランプ氏は空爆を止めたければできたはずだが、実際には止めなかった」と主張したという。
報道が事実であれば、トランプ氏が同盟国カタール領内への攻撃を容認したと受け取られかねず、国際社会の対米不信が広がりそうだ。トランプ氏は15日、ホワイトハウスで記者団に事前通知を受けたかと問われ「ノー」と否定した。
アクシオスによると、ネタニヤフ氏はカタールで最初に爆発音が伝えられた約50分前にトランプ氏に電話で伝えた。イスラエル当局者は作戦の最終段階だったが「トランプ氏が反対すれば攻撃は中止していた」と述べた。
トランプ氏はこれまで空爆への不快感を重ねて表明。空爆は米軍を通じて把握し、すぐにカタールに連絡したが「遅すぎた」と述べていた。ホワイトハウスはイスラエルからの事前通知の有無を明らかにしていなかった。
イスラエル当局者はアクシオスに対し、米国との関係維持のため、事前通知があったことを否定するトランプ政権の方針に同意したと語った。
報道を受け、イスラエル首相府はX(旧ツイッター)に「完全に独立したイスラエルの作戦で、イスラエルが全面的な責任を負う」と投稿した。
カタールのムハンマド首相兼外相は米メディアに、米国から連絡があったのは空爆の約10分後だったと説明。カタールはパレスチナ自治区ガザの停戦交渉を仲介している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。