
石破茂首相は16日、首相官邸で欧州連合(EU)のセジュルネ上級副委員長と会談した。蓄電池のサプライチェーン(供給網)に関する日EU協力の取り組みを挙げ、グリーントランスフォーメーション(GX)分野で「新たな可能性が広がり始めた」と強調した。
セジュルネ氏の来日にあわせ、日EUの関係機関や企業は脱炭素分野で協力する覚書を交わした。脱炭素分野のスタートアップに投資するEU最大級ファンド「EITイノエナジー」と日本貿易振興機構(ジェトロ)が署名した。日EUが7月に合意した「競争力アライアンス(同盟)」の第1弾となる。
首相は会談で「我々は100年に1度の歴史の転換点に立っている」と述べた。日本とEUが「民主主義やルールに基づく経済秩序といった価値を共有している」と語り「我々とEUが協力することが世界にとっていかに重要なことか」と訴えた。
セジュルネ氏は供給網を多様化する重要性を取り上げた。「特定の国に経済的に依存するのを避けるための協力もできる」と呼びかけた。

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